課題研究「腎臓移植後患者におけるBKウイルス腎症に関する研究」実施に関する公表事項
課題研究「腎臓移植後患者におけるBKウイルス腎症に関する研究」実施に関する、「疫学研究に関する倫理指針」(平成14年6月17日文部科学省・厚生労働省)第3の1に基づく公表事項は以下のとおりです。
1.
意義、目的
BKウイルス(以下BKV)は、パポーバウイルス科ポリオーマウイルス属に分類されるDNAウイルスであり、ウイルスの伝播は経口感染で、欧米でもわが国でも10歳以上での抗体陽性率は70%以上と高いことが報告されています。初感染時にはほとんど症状はないが、体内に侵入したBKVは消失することなく、腎尿路系上皮細胞に静かに潜伏し、AIDSを発症するか臓器移植のための免疫抑制療法などを受けなければ、そのまま病原性を発現することはありません。腎臓移植後患者では、この潜伏ウイルスが免疫を抑制する薬剤の投与により増殖し、BKV腎症を惹き起こし移植腎機能障害の原因として注目されています。しかし、腎臓移植後患者のBKV腎症の発症とそのウイルスレベルの関連性についての報告は未だ少なく、その定量的検出法も確立されていません。本研究は、静岡県立総合病院との共同研究として腎臓移植後患者の尿中および血漿中のBKV のDNAを検出し、BKV腎症におけるウイルスのデシジョンレベルを把握することにより、診断における有用性を検討します。
2.
実施機関
静岡県環境衛生科学研究所(静岡市葵区北安東4−27−2)
3.
実施方法
共同研究医療機関で検査説明と同意のもとに腎臓移植後患者から採取した尿検体・血漿検体の提供を受け、腎症発症時の尿中および血漿中BKV DNA量のデシジョンレベルを明確にします。
4.
個人情報の取り扱いについて
検査材提供者情報は、IDおよびパスワードにてアクセス制限されているコンピュータのみで管理をおこないます。
5.
研究成果の活用
本研究で得られた成果は、学会や学術専門誌で発表しますが、個人が特定されることはありません。
6.
個人情報に関する手続き
本事業の実施における個人情報について、以下の事項に関する手続きをご案内いたします。手続きについてのご相談、個人情報に関する問い合わせ、苦情等については、以下の問い合わせ窓口に御連絡ください。
7.
問合せ窓口
静岡県環境衛生科学研究所 企画調整課
電話 054−245−7655
FAX 054−245−7636
E-mail kanki@pref.shizuoka.lg.jp