課題研究「下痢症ウイルスの分子疫学と感染制御に関する研究」実施に関する公表事項
課題研究「下痢症ウイルスの分子疫学と感染制御に関する研究」実施に関する、「疫学研究に関する倫理指針」(平成14年6月17日文部科学省・厚生労働省)第3の1に基づく公表事項は以下のとおりです。
1 意義、目的
ノロウイルスは感染増殖系が確立されていないため、感染ウイルス粒子を人工的に増殖させることができず、未だ感染を防御する効果的なワクチンが開発されていません。
本研究は、全国各地で流行しているノロウイルス等を時系列分子系統解析することで流行株を予測することを目的としており、その成果は「画期的な新規ワクチン開発および実用化に関する研究」と連携して、ワクチン成分の判断材料として活用され、社会問題化し対策に苦慮しているノロウイルス食中毒や施設内集団感染を防止する一助となります。
2 実施機関
静岡県環境衛生科学研究所(静岡市葵区北安東4-27-2)
3 実施方法
ノロウイルス、サポウイルス等が検出された臨床検体を国立感染症研究所へ送付し、国立感染症研究所で遺伝子解析を行い、時系列分子疫学解析と計算科学を融合させた分子疫学により流行予測プログラムを構築します。
4 個人情報の取扱いについて
臨床材料(糞便)の提供者の個人情報は、静岡県環境衛生科学研究所に設置されたID及びパスワードにてアクセス制限されているパソコンでのみ管理を行います。
また、当研究所から国立感染症研究所に提供する臨床材料(糞便)は全て記号化して個人が特定できないよう厳重に管理します。さらに、今回解析する糞便から次世代シークエンサーを用いて塩基配列を決定しますが、ウイルスゲノムのうち病原体情報のみを扱い、人由来のゲノム情報は排除されるプログラムとなっており、検体提供者の人権が侵されることはありません。
5 研究成果の活用
本研究の成果については、平成26年度厚生労働省科学研究補助金 新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業「下痢症ウイルスの分子疫学と感染制御に関する研究」(研究代表者:片山和彦、国立感染症研究所ウイルス第二部第一室長)の研究報告書として公表します。また、国立感染症研究所及び各協力研究機関との共同研究として、関連学会や学術専門誌で発表します。
6 個人情報に関する手続き
本研究の実施における個人情報について、以下の事項に関する手続きをご案内いたします。手続きについての御相談、個人情報に関する問合せ、苦情等については、以下の問合せ窓口に御連絡ください。
@ 個人情報の開示
A 個人情報の内容が事実でないという理由によって、当該情報に対して、訂正、追加又は削除を求める場合
B 個人情報が本事業の目的に違反して取扱われている又は不正手段により取得したとの理由で、当該情報の利用の停止又は消去を求める場合
C 個人情報が本事業の目的に違反して第三者に提供されているとの理由で当該情報の第三者への提供の停止を求める場合
7 問合せ窓口
静岡県衛生科学研究所 企画調整課
電話 054−245−7655
FAX 054−245−7636
E-mail kanki@pref.shizuoka.lg.jp