静岡県内の保健所、病院などから依頼された検体について病原体の検出を行うほかに、食中毒・感染症などの不測の事態にも対応しています。また、食品検査(遺伝子組換え食品、アレルギー物質を含む食品など)、感染症発生動向に関する取りまとめ、調査・研究も行っています。

ウイルス班

  • 感染症発生動向調査事業に基づくウイルス・リケッチア検査
  • 食中毒、集団感染症発生時の病原ウイルス検査
  • 感染症流行予測調査事業に基づく調査(インフルエンザ・麻しん・ポリオ)
  • 感染症情報センターとして感染症発生情報の提供
  • ウイルス、リケッチアに関する調査研究
コロナウイルスとは…

電子顕微鏡で先端が膨らんだ突起が見えるため、王冠(コロナ)と名づけられたウイルス。ヒトに感染するコロナウイルスはふつうは風邪を発症させ、症状も軽いのですが、近年、動物由来株が変異し、ヒトが感染すると重症化するコロナウイルス感染症(SARS、MERS、COVID-19)が問題になっています。とくにCOVID-19は「新型コロナウイルス感染症」として、2020年に世界でヒト→ヒトへと大流行し、社会生活に大きな影響を及ぼしました。静岡県ではお茶など、コロナウイルスを抑える物質の研究がされています。

ウイルス遺伝子のリアルタイムPCR検査
ウイルスの分離と力価測定

細菌班

  • 食中毒(カンピロバクター、サルモネラ属菌等)、感染症(赤痢、O157、結核、薬剤耐性菌等)及び動物由来感染症等に関する試験検査、調査研究
  • 食品の規格検査、遺伝子組み換え食品、アレルギー物質含有食品の検査
  • 医薬品・医療機器等の微生物学的試験
  • 環境水のレジオネラ属菌及び貝毒の検査
  • 感染症情報センターとして感染症発生動向調査事業の定点検査業務及び感染症情報の提供
カンピロバクターとは…

カンピロバクターは家畜や家禽をはじめ、ペットや野生動物など多くの動物が保菌している細菌で、食中毒の原因菌となることもあります。カンピロバクター食中毒では1~7日とやや長い潜伏期の後、下痢・腹痛など多くの感染型細菌性食中毒と同様の症状を呈します。多くの患者は1週間ほどで治癒しますが、感染後にギランバレー症候群を発症する場合のあることが指摘されています。

病原細菌のPFGE遺伝子検査
病原細菌の分離培養検査

感染症情報